3年前、ChatGPT、すなわち生成AIの登場が世界を変えました。
様々なサービスにAIが組み込まれ、今や標準機能として定着しつつあります。
そして、nehanにもようやくAIを搭載する目処が立ちましたので、ユーザーの皆様に先行して発表いたします。
名を「Submarine AI」。
我々が目指しているのは「AIを乗っけただけ」ではなく「AIがnehanと密結合している」状態です。
すなわち、nehanの全操作をAIが効率的に代行してくれることをゴールとして開発をしております。
第一弾として、最も操作シーンが多い、分析プロジェクトにおけるノード作成を支援するAIをリリース予定です。
まず、AIに操作させるほうが自分で操作するより正確で早い、ことを開発上究極の目標としています。
その上で、下記の通りユーザーの熟練度別の課題を解決することを念頭に置いています。
初心者:やりたいデータ操作に対してどのノードを使っていいかわからない
中級者:効率的なデータ操作ができていない(例:1ノードで完結する操作を大量のノードで処理している)
上級者:高度な分析のやり方がわからない
注意!: 画面は開発中のものです。
特に、デザインやAIの出力内容について、このままご提供することは考えておりません。
さて、ポイントを解説します。下記の仕様は提供前提で開発を進めております。
ユーザーは、左側のメニューからどのノードを使うか、を考えなくてよくなります。
やりたいことをAIにチャットで指示するだけ。
AIはデータのサマリなどを見た上で適切な処理を決めることができます。
ユーザーの操作上ありがちな「あっ欠損値入ってるから直さないと」などの修正シーンを最小限にすることができます。
AIは、ユーザーの指示を実現するためのプランとして、ノードイメージや、想定アウトプットデータを事前に提示してくれます。
これに対して「続行」ボタン(仮)をクリックするとノード作成が始まります。
プランが想定と異なる場合は、テキストで追加指示を与えることでAIはプランを練り直し再提出します。
プランに対してGOを出せば、後はAIが自動でノードを作成、実行し、指示に従った結果データを出力してくれます。
また、結果データの要約まで行い、作業を完了とします。
チュートリアルはあくまで簡単な操作を例に挙げました。
東京の人口を知りたい
「そんな簡単な処理だったら自分でやったほうが早い」と思われたかもしれません。
では
都道府県を地域に変換し、地域ごと、年代ごとの男性比率データを作って
だったらどうでしょうか?どうぞ一緒に考えてみてください。
よさそうに見えます。
特筆すべきは、何も指示せずとも47都道府県以外の行を除外している点です。
ただ、
男性比率算出 -> 平均、の順番で処理している
年代への変換がなされていない
ことがわかります。
そのため、追加指示を出します。
比率算出->平均ではなく、人口合計->比率算出の順に変えてほしい。あと、西暦に10年刻みにしたものを年代にして
要求通り
10年刻み年代の追加
人口合計 -> 男性比率算出
の順に変更されました。
これで「続行」ボタンをクリックします。
AIも完璧ではないので、nehanの設定を間違えてエラーを出してしまうことがあります。(左)
しかし、自らエラーの原因を調査し、正しい設定で再実行を行います。(右)
無事に指示した結果が得られました。
改めてですが、チャット上の操作以外は一切していません。
「STEP2: プラン再確認」のプラン通り、AIがノードを作成したことを確認できます。(右)
さらに、上から2,3,4番目のノードの設定も確認してみましょう。
下図を参照ください。
「都道府県を地域に変換」という指示だけでAIはこの設定を作ることができます。
指示がなくてもデータを見て不要な行を削除できています。
10刻みの年代を条件分岐で作成していますが、これは「数値のカテゴリ化」ノードでやってほしかった。
Submarine AIの力を少しでもお伝えできたでしょうか?
あくまでわかりやすい例にとどめましたが、開発においてはかなり難しいデータ処理ができることをベンチマークに置いています。
それゆえに、nehanの大テーマである「前処理の効率化」に対して大きく貢献できると考えています。
改めて、ノード作成支援領域におけるAI導入はあくまで第一弾であり、グラフ作成、ダッシュボード作成、スケジューリングなどにも実装を広げていくことで、横断的にAIがユーザー操作を代行してくれることを究極のゴールと定めています。
まだリリース日も確定しておらず、開発途中ではありますが、今後の活用方針の参考にしていただければと思い、情報公開いたしました。
お楽しみに!